年間ベスト

ランク付けしないでつらつら書いてみます。

まずは、IK MultimediaのT-RackS Stealth LimiterLurssen Mastering Console

Stealth Limiter「Jimmie Soul / Better Call Soul」のマスタリングで使いました。マスターの最初にこれを挿しました。infrasonic filterをオンにすると22Hz以下の超低音をカットしてくれるんです。「Jimmie Soul / Better Call Soul」はDJミックスなので、まあクラブでかけることが無いよなと判断してStealth Limiterで22Hz以下をカットしました。22Hz以下をカットすることによって低音がより明確になりスッキリ聞こえます。

Stealth Limiterを買った当初は全然使ってなかったんです。ある日、本屋に行ったら江夏正晃さんの「DAWではじめる自宅マスタリング」が置いてあってパラパラとめくったら、Stealth Limiterのinfrasonic filterについて触れられてて「あ、そうなんだ!いいんじゃん!使ってみよう!」ってなって使い始めた次第です。

江夏正晃さんの「DAWではじめる自宅マスタリング」は、マスタリング初心者の方には間違いなくオススメです。

22Hz以下でも低音が入ってる方が迫力が出るのでは?と思ってる人もいると思うので軽く説明します。まず、家庭用のスピーカーでは22Hzどころか50Hz以下もまともに出ません。モニタースピーカーと言われるものもまともに再生出来ません。安価なのに低音が出るYAMAHA HS8の場合でも「周波数特性:38Hz-30kHz」です。(38Hz以下が全然出ないわけではなく、38HzからEQでいうローカットみたいに落ちていきます) 聞こえないし体感しても訳わかんないし20Hz以下はDJミックスの音圧を上げる時には邪魔になるだけです。

顔が斜線の人が22Hz以下の超低音です。分かりやすく言うと、いるのかいないのか訳わからん仕事出来ない上司みたいな存在です。

上:同じ職場に5人並列で並んでます。仕事が出来ない上司がいてうざいですね。

中:職場の両側に圧をかけられ窮屈になりました。狭くなった分、上司は誰よりも慌てふためいてます。ただでさえ邪魔なのにもっと邪魔な存在に。

下:平社員4人が見るに見かねて上司を部屋から追い出しました。するとどうでしょう、和やかな雰囲気になって、職場は狭いながらも生き生きしています。もっと部屋を狭くしても大丈夫なようです(一人ぶん余裕があるのでさらに音圧を上げやすいし音が割れにくい)

上手く説明出来てない感たっぷりですがこんな感じです。


DJミックスものはこんな感じで超低音はカットした方が良い結果が出ます。歌謡曲だともっと上の50Hz以下はカットしてるんじゃないでしょうか。20Hz以下のカットはハウスやテクノにも有効かもしれません。でも低音が超重要視されるD&BやBASS MUSICはカットしなくてもいいかもしれないですね。

マキシマイザーやリミッターで叩いてるのに他の人より音が小さく聞こえてしまうとお嘆きの方、こういう事なんです。余分なものを省くともっと圧をかけれるので解決出来ます。(これだけの理由じゃなかったりもするんですが)


EQで低音をカットすることはもちろん可能ですが、Stealth Limiterのinfrasonic filterが好みのカーブを描いてるのもありこれを使ってます。EQよりもStealth Limiterの方が良さげに思える(プラシーボ効果)のも大きな理由です。


Lurssen Mastering Console

マスタリングソフトです。操作はめちゃくちゃ簡単で、プリセットから選んでほぼ終了って感じです。マスタリングの事はよくわかんないけど自分でやらざるをえない人には向いてると思います。下手にOzone7でやるよりはプロっぽい感じに仕上がるかと思います。慣れてない人がOzone7でやるとマキシマイザーとかかけすぎちゃって五月蝿いだけなんですよね...。

これも「Jimmie Soul / Better Call Soul」のマスタリングで使いました。ただマスターに挿して使わず、音圧が足りない曲にだけこれを使った記憶があります。


FabFilter Pro-Q 2

こちらのEQ、「キックの重ね方」でも扱ってます。

現在、最も使ってるEQはこれです。サクッと低音をカットするには非常に便利です。スクショみたいな扱い方はした事がないのですが、このようにQが鋭角なところも魅力の一つです。

私的に最大の魅力はプラグインの画面の大きさを変えれることです。視力が悪い上に老眼なので小さい画面だと何かとやりにくくなって、画面が小さいが為に優秀なプラグインなのに出番を失った子もいます。

ハイハットなどは聴感上低音が鳴ってなさそうですが、100Hz以下も十分含んでたりします。こういう感じで低音とは何ら関係なさそうな音でもたっぷり低音を含んでます。曲には知らず知らずにこのような無駄な低音がひしめき合ってるのでミックスダウンで何かスッキリしない、音圧を上げた時に思ってるように上手く事が運ばなくなってしまうのです。

このPro-Q 2はアナライザーで音が見えるので、しょぼいスピーカーを使ってても目で判断できるのでカットやブーストしやすいです。PCDJでもそうなんですけど「目で見ずに音で判断しろ」とかいうおっさんがいっぱいいるじゃないですか。そういうことを言う奴に限って、クリスタルとかパワーストーンを持ってたり、手首に透明な数珠をしてたりオカルト全開じゃないですか。アナライザーでもPCDJのシンク機能でも使えるもんは使っていきましょう!

MS処理出来るのも最大の魅力です。こなれてない人がMS処理をしても鬱陶しいだけですが、やらないと始まらないし上達しないので、分かりやすいこれを使ってみてはいかがでしょうか。


低音をカットカットつってカットする話ばかり書いてるので補足します。

カットすると存在感が失われます。ということは低音は存在感を司る部分でもあるわけです。ヒップホップみたいに音数が少なくBPMが遅くて隙間ができやすいジャンルは低音をカットしなくてもいいと思います。音数が少ないのでいち音いち音が大事にというか、ハイハットひとつにしても存在感があるじゃないですか。ヒップホップの魅力はMPCやSP1200等のハードを使ってるからだと思うんです(今はDAWが主流なんでしょうけど)。サンプリングタイムを短くするためもあって音のリリースが短いじゃないですか。その短さのおかげもあってハイハットに低音を含んでても邪魔になりにくいんじゃないかなと。で、全ての音に存在感があると。

ハウスはどうかというと、シカゴハウスとかは低音をカットとかそんなの気にしてないですよね。その大雑把なところがシカゴハウスの醍醐味なんですけど、ちょっと小洒落たハウスにするのであればハイハットの低音はカットした方がスッキリするんじゃないでしょうか。音数が多かったらなおさらカットした方がいいと思います。

ブレイクでピアノの音のみになってそれからハイハットの裏打ちが入って、それからスネアが入って盛り上げて盛り上げてドバー!ってなってキックが入るパターンってあるじゃないですか。その時のハイハットやスネアは低音をカットしてないやつの方がかっこいいんですよ。なのでオートメーションを書くなりしてブレイクの時だけEQをオフにしたりするといいかもしれません。キックが鳴り始めたらキックの邪魔にならないようにEQをオンにして低音を再びカット。

と言っても音には正解はないので自分が好きなようにやっちゃいましょう。これはほんの一例に過ぎませんし、これが正解だとも思ってませんし。


NEVE 1073

左下のEQLをクリックしてEQをちょっとブーストしただけでも音が前に出ます。他のEQでは真似出来ません。デモを試していただきたいのですが、UAD-2が無いとこのプラグインは使えないです。UAD-2について軽く説明すると、まずUADシリーズの本体なりUADのオーディオインターフェイスを購入しなければなりません。その本体のおかげでPCのCPUにほぼ負荷がかかりません。UADの本体にCPUみたいなのがあってそこで処理してくれてるらしいのでDAWに表示されてるCPUの負荷を気にすることなくバンバンとプラグインを挿せます。バンバンと言っても本体が安いやつだとそんなに挿せないです。プラグインが出るたびに負荷が大きくなってますし、エンジニアを目指してる人であれば上位機種のOCTO COREをお勧めします。

このUADをとあるスタジオに持ち込んだところ、高級機材に改造を施したりして音に対して行くとこまで行き詰めて、音の為にとスピーカーの間に花瓶を置いたり、クリスタルがラックの下に敷き詰めてあったり、変な棒をオブジェにしてたり、木炭が置いてあったり、スイッチ全部に変な突起物を貼ってたり、電源ケーブルの根元に変なシールを貼ったり、USBケーブルにインシュレーターを履かせたりという神の領域に行っちゃった人が、シレッと後日購入してました。こういう人を納得させてしまうUADは恐るべしですよ。その人はプラグインのことをあんまり信用してなかったのでこっちとしてはしてやったりですよ。ちなみにその人はSNSのフォロワーやサンクラの再生数を金で買ってます。


下はダンスミュージックの鉄板設定です。左側の上から2番目と3番目は微妙に➕になってます。これをいじるとわかると思うんですが、ほんのちょっと動かすだけでかなり変化します。ミックスダウンがしっかりしてるのであればこの程度のブーストで大丈夫だと思います。

これだけで音がぐっと前に出ます。他のEQでは絶対真似できません。このNEVE1073のためだけにUADを購入しても損はないくらい素晴らしいプラグインです。


SPL® Vitalizer MK2-T

ブログでWavesのRenaissance Bassを紹介した後に、数人それを購入した方がいらっしゃいました。なんかそうやって紹介した物を購入する人がいるとめちゃくちゃ嬉しくなります。

で、今回はそれをはるかに上回るプラグインを紹介します。つってもこれも紹介したと思うんですが、あの頃よりはるかに使用頻度が増してRenaissance Bassがお蔵入りとなってしまいました。

仮性包茎で絞れた朝顔みたいな顔をしたちんぽが、これのおかげで一気に黒くて太くなります。実機が欲しいくらいです。モニタースピーカーの上にツナマヨやチャンプロードを置いて音質向上をはかる事で定評のある HABANERO POSSE の GUNHEAD氏もお気に入りのようです。

特にヒップホップの図太いベースにはこれでしょうね。Renaissance Bassよりエロティックかつブンブン鳴りますよ!


EVE Audio SC305

モニタースピーカーです。ある日、アマゾンをチェックしてたらとんでもない値段で売ってたんです。新品なのに半額以下でした。本当は上位機種のSC307が欲しかったんですが安さに釣られて買いました。この305は「50Hz – 21kHz」なのでちょっと低音が弱いんです。307は「40Hz – 21kHz」なんですよ。なので307が欲しかったんですけど、307はそんなに安くなってなかったので305買っちゃいました。夏頃に、モニタースピーカーの上にツナマヨやチャンプロードを置いて音質向上をはかる事で定評のある HABANERO POSSE の GUNHEAD氏がうちに遊びに来て「やっぱ、いいですねこれ〜。大阪のエンジニアさんもこれ使ってて自分も欲しいんですー」つってたんですね。で、買ったんですけど305じゃなくて307買ったんですよ。だからちょっと悔しかったですね笑 

305は「50Hz – 21kHz」なので、「38Hz-30kHz」のYAMAHAのHS8をウーハー代わりにしてます。とはいえ解像度は305に劣るので、その辺は経験とヘッドホンでカバーしてます。

お世辞かもしれませんが、音が良いと皆さん仰ってくれるので間違った音作りはしてないと思ってます。

解像度は良いです。この値段でこの解像度は十分でしょう。


Omnisphere 2

私が曲を作る時にこれがないと始まりません。音が良い。これに尽きます。分離が素晴らしい。

サンプリングCD全盛期の頃から群を抜いて音が良かったSpectrasonicsが作った音源ソフトです。

2になってからEDM関係の音が増えましたけど、ダンスミュージックに向いた音源よりも映画に向いてるような音が多いです。

これの最大の利点は、音が良く分離が良いのでミックスダウンに苦しまなくても良いということです。ドラム以外の全トラックこのOmnisphere 2を使うのが前提ですが。

MassiveとかSerumとか流行りの音満載のプラグインは使いません。みんなAPE着てるようなもんじゃないですか。ダサくないですか? つってもOmnisphere 2もメジャーなソフトですが。


Sonnox Oxford Limiter v2

マスターの最後に必ず挿すのがこれです。今までこれの1か、A.O.M.Invisible Limiterの1を使ってたんですがお蔵入りとなりOxford Limiter v2になりました。どのリミッターよりも音が割れにくいです。もっと前はSlate Digital FG-Xが好きで使ってたんですけど解像度が悪くなり音が割れやすかったです。

ENHANCEを上げると容易にRMSを稼げます。ダンスミュージックに向いてるリミッターだと思ってます。

これもUAD版を使ってます。ネイティブ版のSonnox Oxford Limiter v2もあるのですがUAD版の方が良いです。プラシーボ効果ではありません。

UAD版と同じプラグインがWaves等の他のメーカーからネイティブ版が出てるんですが、全てUAD版の方が優位です。UADを持ってる人はネイティブ版と聴き比べてみてください。スピーカーのツイーターにティッシュを1枚か2枚被せたくらいの差ですがUADの方に軍配があがると思います。


Audiorealism ABL3

TB-303クローンのプラグインです。実機より打ち込みやすい(PATTERNを使用)ので好きです。全然これで申しぶんないです。

私にはこだわりがないのでこういうクローンで十分です。以前はこだわりがあって、実機を揃えてましたし、DAWのことをよくわかってないくせにプラグインじゃなくてハードじゃなきゃだめだと思ってたんですけど、聴く方はそんなことは全く関係ないと気づきましたし、それを持ってる自分、それをいじってる自分がカッコイイと思ってただけだったんだなあって。実機に囲まれてるだけで幸せになって全然曲作らなかったし。DAWに慣れると結線も面倒だし、スペース的に普通に邪魔になっちゃたしで。今は机一つで済むくらいが理想なのでもっと減らす予定です。

808や909の実機の「揺れ」にもあまり興味がありません。先日DJ GOMIさんから「あの△△知ってる?知ってるよね。彼のTR-909の揺れが良くて◯◯◯や◯◯もみんな△△の909使ってたのよ。シカゴハウスほぼ△△の909なの」というお話を聞いた時はさすがに興奮しましたけど。「揺れ」の良さはわかってるつもりですけど、「揺れ」が無くてもグルーブは作れますので、そっち頑張ろうかなと。


面倒なのでここまで〜