カセットテープマスタリング

カセットテープマスタリングはじめます。前置きちょっと長いです。


テープシュミのプラグインが結構ありますし好きでよく使います。ただムラがあまりなく物足りません。かと言ってスチューダーなどの高価な実機を買えるわけでもなく。

ということでカセットデッキ TASCAM 202MKVII を導入しました。

ドルビーがあったりする旧式のデッキが欲しかったのですが古いものはメンテナンスが大変ですし、以前購入した中古に不具合があったのもあり新品を購入することにしました。新品で業務用はこれ一択しかありませんでした。ドルビーが無い(ただし再生のみドルビーONが出来る)のが残念ですがそれ以外不満はありません。



カセットテープに録音すると音が前に出て低音が盛られ高域の角が取れます

左が元のデータ、右がカセットデッキに+6dbで録音し元のデータと音量を同じにしたものです。



元のデータ、カセットデッキでピーク0dbで録音、ピーク+3db、ピーク+6dbの順で再生されます。聴き比べると音が前に出てるのがわかりますよね。あとプラグインでは再現しにくいヨレもあります。

+6dbだとかなり歪んでますが迫力満点です。特にオールドスクールなヒップホップにぴったりではないでしょうか。


カセットテープは maxell XLⅡ•S の後期型です。マニアの方にはわかっていただけると思いますが、低音の粘りが他のテープとは違います。古いものですがまさしくダンスミュージックのためのカセットテープではないかと。しかも46分。丈夫。90分以上のテープになると伸びやすく、それはそれで面白いんですけど。

ノーマルでもメタルでもなく「ハイポジ(クローム)」。ノーマルだと物足りなくメタルだと意外とおとなしい印象です。ハイポジは音を前に押し出してくれます。まさしくダンス向けです。

データをWavelab10上に置き、オーディオインターフェースRME UFX Ⅱ を経由して TASCAM 202MKVIIに録音します。録音したデータはTASCAM 202MKVIIで再生しWavelab10に戻します。接続するアナログケーブルは悩んだ結果BELDEN 8422にしました。ローファイ目指してるのに高級なケーブル使うのも変だしなあ、あえてデッキに付属されてる赤白のしょぼいケーブルでもいいかなあ、でもなあ。。。と散々考えて考えてど定番のベルデン。

ケーブル外して写真撮るのが面倒臭かったので拾った同型の画像です ↓



オーダー方法

ツイッターでDMを送っていただくか asobihouse.studio@gmail.comにご連絡ください。

データをお渡しいていただいた後にゆうちょ銀行にお振込みいただきます。クレジットカード決済も可能です。

お振込み、決済確認後に作業に取り掛かります。出来上がったデータはなるべく当日にお渡しする予定です。遅くても翌日。それよりも遅れることがあったら前もってご連絡いたします。


お預かりするデータは、wavかaiff。mp3でも可ですが超低域と超高域を間引かれたmp3をテープに録音にしてもオイシイ所が上手く持ち上がらないかと。

サンプルレート44.1kHz ~ 96kHz

ビットレートの制限ありません

作業後お渡しするデータのサンプルレートとビットレートも指定できます。指定がなければ44.1kHz/24bitでお渡しします。

完全に仕上げたマスタリングのものよりマスタリング前の2ミックスか、軽くマスタリングして最終的にマキシマイザーやリミッターをあまりかけてないものをカセットテープにレベルオーバーで突っ込んだ方が効果はあります。


料金は5分まで1000円(プラス5分ごとに1000円加算) 5分までなら何曲でも構いませんし曲でなくてもOKです。例えば1曲を3分くらいで収めて残り2分をリサンプリング用にキックやスネアなどのワンショットを並べたり、曲無しでドラムトラックだけ、ベーストラックだけでも勿論OKです。とにかく5分以内なら追加料金なしでなんでもOKです。

ワンショットは全て0dbくらいにしておくと効果があります。カセットテープは小さい音量にはあまり効果がなく、テープノイズがただ乗るだけになってしまいます。

注意点ですが、バラをこちらにお渡しではなくそれらを1本化したデータをお渡しください。


録音レベル

録音レベルは0db〜+6dbまでを指定できます。サンプル音源をご参考ください。こちらでは指定された録音レベルで録音するだけですので、前もって各音量調整をお願いします。

例えば平均的にマイナス4dbの曲をプラス3dbの指定で録音するとマイナス1dbの物が出来上がります。これだとあまり意味がありませんので0db付近で統一された方が良いかと思います。



注意点

テープに録音すると迫力が増しますが弊害を及ぼします。

極端な例ですが、例えばドラムやベースやボーカルなどのあらゆる音が鳴ってるパートの次の展開でドラムやベースが全くないボーカルだけのアカペラパートになったとします。その時にテープが小さい音量であるボーカルを勝手に持ち上げてしまいます。数字で表すと

全パート鳴ってる時 ボーカル5、その他のパート5 で全体を10とします

アカペラだけになるとボーカル5が10に近づこうとします。(アカペラの時間が長いほど近付きます)

次の展開でその他のパートが入った途端ボーカルが5に引っ込みますが、このように急に大きな音が入っると一瞬ですが全体的も音量が落ち込んだ感じになりる場合もあります。

一概に言えませんがアカペラなどのソロパートが2小節くらいまでなら問題ないかもしれません。

これらはどの機種でも回避できませんのでカセットテープマスタリングされたデータを再編集して音量調整するなどの工夫が必要です。また、これをアジと捉えていただけたらなと思います。